地球外生命体の発見は喜べない?
人類は未だ銀河規模の文明と接触したことはなく、人類よりも先の段階に進んでいる地球外生命体を確認できていない。
ここで二つの可能性が考えられる。
一つは、多くの生命体が進化する中で乗り越えることが出来なかった「壁」を、人類だけがクリアしている。
もう一つは、人類よりも先の段階に乗り越えられない「壁」があり、人類よりも進化した生命体はすでに滅亡しているという可能性だ。
二つ目の場合、人類もやがてこの「壁」にぶつかる運命にある。
そして前者の場合、生命の発生から今までどのタイミングで「壁」を乗り越えたのか疑問が残る。
乗り越えた「壁」として考えられるものとして、生命の発生、脳の発達、知性の獲得などがある。
では、これからぶつかるかもしれない「壁」とはどのような場合があるのか。
大災害や戦争レベルではなく、人類よりもはるかに進歩した文明が破壊されてしまうほどの規模になるはずである。
生命体の存在そのものを揺るがすような「壁」とは何かは分からないが、全面核戦争かもしれないし、遺伝子工学によって作られた生物やナノテクノロジーの暴走かもしれない。
結論として、もし地球外生命体が発見されれば、生命の発生や知性の獲得は乗り越えられない「壁」ではなかったという事になり、「壁」はむしろこれから待ち受けている可能性があるという事となるため、喜ばしいものではないと言える。