真空崩壊

宇宙に存在するすべての物質を一瞬にして消し去るかもしれない現象として「真空崩壊」という考え方がある。

 

宇宙の崩壊について知るには、二つの原理を理解する必要がある。

 

一つは「エネルギーレベル」である。

全ての物質にはエネルギーの状態によってレベルがあり、エネルギーレベルが高いとエネルギー量が多いことを意味する。例えば木片のエネルギーレベルが高いと発火し、やがてエネルギーレベルが低い燃えカスへと変化する。

 

二つ目の原理は「安定性」

全ての物質には安定を求めてエネルギーが低場所に移動する傾向がある。丘の上に置かれたボールは不安定な状態かつエネルギーレベルが高い。

このボールが丘から転がり落ちると、エネルギーを放出しながらそこに向かい、最終的に安定した状態で静止する。

 

全ての物質はこの原理に従うため、高い場所にある物質はエネルギーを放出して安定状態を目指す。

これは量子の世界でも同じ。

 

物質のエネルギーが最も低い場合を「真空状態」といい、ほとんどの場は真空状態にあるのだが、これが適用されない場合がある。(ヒッグス場)

そして現在の科学で確認されている安定状態は偽りの可能性があり、この現象を「偽りの真空」という。

 

ヒッグス場によって物質の質量が定義されているが、もしここが偽の真空なら他愛変な事になる。

 

転がったボールをヒッグス場だと仮定すると、谷間に転がって安定した場所よりも低い場所があるとすると、現在考えられているヒッグス場により高いエネルギーが存在することになる。

安定して低いエネルギーにある見えている物質が、高いエネルギーを有する可能性がある事になる。

 

もし何らかの刺激で安定しているはずの物質が放出を始めると、「真空崩壊」が始まり止められなくなる。

 

もしヒッグス場が急降下すれば膨大なエネルギーが放出され、周囲を巻き込んで更なるエネルギーが連鎖的に放出される。

 

ヒッグス場は触れたものを消滅させながら光の速度で宇宙に広がり、宇宙に存在するすべての物質が飲み込まれていく。

拡大していくと、宇宙には何も残らなくなるという。

 

悪影響として、ヒッグス場が根底から覆されれば、全ての物理法則も変わってしまう。

「真の真空」をにおける物理法則を予測することはできず、既存の生物はバラバラになってしまう可能性があるだけでなく、これまでの科学で発見してきた法則自体が崩壊することになる。

 

この世界が「偽の真空」で、真空崩壊が起こる可能性があるのは事実だが、あくまで仮説にすぎない。

宇宙の膨張は真空崩壊が広がるスピードである光速よりも速いため、どこかで真空崩壊が起こっても地球まで到達しないとも考えられる。

 

https://youtu.be/ijFm6DxNVyI